横浜地区

2013.09.03 21:27 ― admin

講演会&懇親会報告

日時:8月30日(金)18時30分~21時45分
出席者:藤嶋東京理科大学学長をはじめ31名
演題:宇宙大航海の始まり「新しい宇宙船」
講師:相馬央令子さん(工学博士)
 ・宇宙航空研究開発機構(JAXA) 宇宙科学研究所
 ・2008年東京理科大学工学研究科電気工学専攻修了
    
今回の講演内容は、JAXAでIKAROS(小型ソーラ電力セイル:2010年5月21日打上げ成功)プロジェクトの一員として研究開発に携った相馬さんの経験談。
なお、懇親会では、皆さん、時間を忘れてIKAROSや宇宙の話題に終始した。

IKAROSの構想は各国で100年ほど前から考えられており、日本では、JAXAで若手の研究者が主要メンバーとなり、15億円の予算で開発期間2年6ヶ月と言う短期間で、世界で最初に開発に成功した。
なお、JAXAでは引き続きIKAROSのFollow onの研究開発が行われており、10年後には「新しい宇宙船」としての打ち上げを目標にしている。そして例えば木星探査に10年で往復可能となる。更に太陽系の軌道の外に出ることも目指している。

従来の宇宙船は、燃料を噴射した反動で宇宙空間を航行するが、IKAROSは宇宙空間で幅14.1メートルの正方形の大きな帆を開かせ、太陽の光の圧力を受けて進む。宇宙空間では、太陽の光を永久に受けることが出来、太陽の光は燃料切れの心配もなく永久に飛び続けることが出来る。

なお、IKAROSの帆の厚さは、0.0075mmと髪の毛のおよそ1/10の厚さで、重量はわずか15kgである。
IKAROSの開発で苦労したのは、宇宙空間の環境に耐える強い素材の開発、ロケットで打ち上げる時に薄い帆をどのようにして畳んで収納するか(これは折り紙がヒントになった)。

ロケットから切り離された時に宇宙空間で帆をどのようにして自動的に開くかなどあった。
今回のIKAROS開発のMissionは次のような点であったが、 結果的に全ての目的を達成させる事が出来、IKAROSは現在も宇宙空間を航行している。

① 大きな帆を宇宙空間で開かせる。
② 帆の上で薄膜太陽電池を発電させる。
③ 太陽の光を使ってスピードを上げられるかの確認。
④ 好きな方向に自在に進む技術の獲得。


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