4月、花便りがそろそろ聞かれる時節にしては、余りの冷え込みで、京の西山は桜のつぼみが堅く、傍らでは咲き終わった白梅が寒風に僅かに残った花びらが懸命にその花のいのちを存えている、そんな3日に、滋賀支部の計画でご案内をしましたハイキング「洛西の名刹と竹林の里を訪ねて」が実施されました。当日JR向日駅には9時半集合にも拘わらず、和歌山・大阪からも参加、もちろん滋賀・京都から合わせて14名の理窓会の皆さんが集合し、京都市西京区大原野にある西山宗本山「三鈷寺」に向かって出発しました。先ずこの寒さで、乗ったバスの乗客は、参加者14名で約30分細い山道をくねって終点善峯寺に到着。天台宗で、西国三十三所第20番札所である善峯寺では、本尊千手観音菩薩を拝観し、廻遊式庭園を巡り優れた眺望を楽しみました。6月には全山アジサイで彩られる境内は、まだその趣さえ見られませんでしたが、龍の姿に似ている遊龍の松(天然記念物)に参加者は感嘆の声を上げていました。三鈷寺では、長元年間(1028年~1037年)源算が結んだ往生院と号する草庵に始まるとされ、後に背後の山容が仏具の三鈷に似ていることから三鈷寺と改称し、古くから不断念仏の道場を、1951年(昭和26年)に西山宗の本山として一派を形成し、天台・真言・律・浄土四宗兼学の道場となった古刹について、大谷康祐住職の案内をいただいて、京都市内、宇治、城陽、木津方面までの雄大な眺望に参加者は多いに満足なひとときを過ごしました。
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